寂寥。孤独を受け入れた常寂に一条の光。シューベルト「ピアノ三重奏曲第二番」第二楽章。
シューベルトのピアノ三重奏曲第二番変ホ長調。第二楽章。 チェロとヴァイオリンが歌う寂寥と優美。 凍てついた心、雪解けのとき、つかの間の昂揚、そして再び寂寞。 激しい慟哭のあとのカタルシスのような静かで甘美な調べ。 諦念の先の折り合い。...
懸命のもがきこそ芸術。サンサーンス「白鳥」。
アレクサンドル・クニャーゼフのチェロと、イヴァン・ベッソーノフのピアノの共演。 カミーユ・サン=サーンスの組曲『動物の謝肉祭』より第14曲「白鳥」。 ロシアボリショイ劇場にて無観客演奏。 新型コロナウィルス治療に従事する医療者を励ますロシアテレビのライブ演奏。...
慰め。虚無からの救い。タイスの瞑想曲。
ヴァディム・レーピンのヴァイオリンと、ニコライ・ルガンスキーのピアノの共演。 ロシアボリショイ劇場にて無観客演奏。 新型コロナウィルス治療に従事する医療者を励ますロシアテレビのライブ演奏。 ジュール・マスネ(仏)作曲。...
眠るときだけ忘れられる。Eriks Esenvalds「Only in Sleep」。
現代合唱作曲家、エリクス・ エシェンヴァルズ(Eriks Esenvalds・ラトビア)の作品「Only in Sleep」。 英国エクセター大学合唱隊(Exeter University Singers)。 ソプラノ独唱、ソリスト、Anna Sharman。...
永遠の安らぎは天に召されるとき。サミュエル・バーバー「神の子羊」。
サミュエル・バーバーの「弦楽のためのアダージョ」、混声合唱に編曲した「神の子羊」。Angus Dei ,op.11。独ブリュッセルのVlaams Radiokoorの合唱。 心の襞に浸透し無限に広がる静謐。広がっては消え、消えては広がる。...
音楽印象論・エリック・サティ「3つのグノシエンヌ 第1番」
辺境のオリエンタルを思い起こさせる音の響きが、アバンギャルドな音の配置と出合い、序の口から聴き手を幻惑な異次元に招き入れ、メランコリックな精神世界へみちびく。 音の影を追うかのように「広場」から「路地」へとみちびかれ、気づくと奥深く入り込んでいるが、いつのまにか広場に戻って...
PUSHIMの歌唱 松戸中央公園野外ライブ.2018.9.23.
松戸中央公園にてPUSHIMの野外ライブ。 ストリートカルチャー体験イベント「XP18」、松戸市共催フリーライブ。足を運ぶ。 私はPUSHIMの歌唱が好きだ。 パワフル。 ソウルフル。 ピースフル。 グッドバイブレーション。 ピュアフル。 躍動的。 力強い。 魂。...
追悼 左とん平のヘイ・ユー・ブルース
私はこの歌が好きだった。 “世の中すりばちだよ、人生はすりこぎだ、お前 BABY!ヘイユー、ホワッチャネーム” 擂鉢と擂粉木のメタファーにやられたのである。 ブルース、労働哀歌。喜劇、をかしみ。“喜”と“哀”が皮膜なブルースであった。...
疾走のファンファーレ、奔流のフィナーレ。俊英にして牧歌。チャイコフスキー交響曲第四番“第四楽章”〈ロイヤル・リヴァプール・フィル、指揮ヴァシリー・ペトレンコ〉ライブ中継.2018.2.4.
2月4日深夜2時、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート中継を鑑賞した。本拠地リヴァプールのフィルハーモニーホールでの演奏会。 ウィリアム・ウォルトン、管弦楽のためのパルティ―タ(英1958年) グリーグ、ピアノ協奏曲(ソリスト・辻井伸行)...
オリヴィエ・メシアン「トゥーランガリラ交響曲」色彩の万華鏡、漆黒の宇宙で踊る天の川、「生命」がせり上がるビックバン、圧巻のフィナーレ/東京都交響楽団(大野和士指揮)2018.1.20.東京芸術劇場
中一の姪と鑑賞。三階三列目より俯瞰する。 フランスの作曲家オリヴィエ・メシアン(1908~1992)の『トゥーランガリラ交響曲』を聴く。 101人が奏でた10楽章75分の大作。 それは「天の川」のような世界。 漆黒の宇宙で踊りきらめく銀河。...