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焼却と穴掘り。炎と根。



燃やす。これが難しい。


枯木、枯葉、肥料袋、腐敗したべニア、傷んだダンボール、、、


なんでもかんでも炉に放り込めばいいわけではない。

飛び火がないよう風の強さ、向きを考える。

炎が膨らんでは、熱さで近寄ることすらままならぬ。

詰め込み過ぎては、火の通りが悪くなり白煙しか出なくなる。


下部の排出口から炭や燃え殻、灰を掻きだして炉の中を絶えず空にして空気を入れ、

火の通りをよくしなければならない。

剪定したばかりの枝木は水分を含み、燃えにくい。

枝木は乾燥させてから燃やすに限る。


だが様子を見過ぎては種火がしける。

火にかかりきりでは、畑を耕すことままならぬ。


掻きだした燃え殻は完全に燃焼させ、灰にして熱を冷ます。

後処理も念がいる。



火の扱える男は一人前である。

半人前が言うのもなんである。




苦土石灰と腐葉土、鶏糞、牛糞を混ぜ、畑を耕す。


今年も畑のきわに木蓮が咲く。

すずらんも鈴なり。






消毒に失敗し、枯らしてしまった柿の木。

今年も芽が出なかったが、わき目が出た。

そこで首木を伐り、わき目を生かす。

畑の真ん中に立ち、耕作面積を狭めていたので、

堀り出して、畑の端に植え替える。


穴を掘る。

これが難易。しんどい。

どこまで掘るのか、どこで広げるか、いつ終わるのか、

隅々まで根を張る木。

隅々の根に辿り着くまでには相当な根気がいる。


根比べ。


機械を発明し進化させた人間は確かに賢い。

穴掘りは重労働の代名詞でもあり負のイメージが持たれる。



だが、穴掘りには生産性には代えられない人間の原初的な等身大性もある。

私はその等身大性を学んでいる。




きわには梅雨を待つアヤメの狭間に野草も花開いていた。



蕗の合間に、いちごの花もひっそりと咲く。



たらの芽も芽吹き始める。



アスパラガスも収穫。株が増え、実りが多くなってきた。

採りたてのアスパラガスは湯がくと甘みがあり、柔らかい。



さやえんどうと、いんげんの定植。

昨年剪定した柿の木とキウイの枝を支柱に使う。



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​© 2017 THE WARMTH OF THE PHOTO 永井浩

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