フィリピンの新星、ジェイアール・ラクィネル、気力充実、強烈で美しいスタイル。東洋太平洋フライ級タイトルマッチ〈王者・中山佳佑vs比1位・ジェイアール・ラクィネル〉後楽園ホール、2018.3.13.
〈王者・中山佳佑vs比1位・ジェイアール・ラクィネル〉後楽園ホール、2018.3.13. 九回。 ステップインの直っすぐのおとりジャブで視界(上)を奪うと、素早い踏み込みで強烈な左ストレート、あるいはボディ(下)ストレート。と思いきや、踏み込んだ足を梃子にそのまま身体の軸を...
祝い酒
その姿に励まされた。 ケンスケが高校を卒業、地方の大学へ。 そしてキシ君が大学院、プロボクサー千葉さんに子が誕生。 京成金町駅、小さな踏切を渡ると栄通り、年季の入ったもつ焼き屋、奥の小上がりで四人、祝う。 ケンスケは高校で廃部状態であったボクシング部を一人で復興、昨春、高校...
小田原の緑、大磯の青。
二月初旬、日帰り取材で箱根、小田原、大磯の歴史的建造物を巡った。 近代建築の洋館、点在する歴史の「白」を訪ねる。白の主題であったが、現地ではまた異なる色が待っていた。 ビードロ玉の如き艶やかなスペイン瓦葺きの屋根。青にも緑にもみえる釉薬。まるで人魚の衣。スペイン様式で造られ...
追悼 左とん平のヘイ・ユー・ブルース
私はこの歌が好きだった。 “世の中すりばちだよ、人生はすりこぎだ、お前 BABY!ヘイユー、ホワッチャネーム” 擂鉢と擂粉木のメタファーにやられたのである。 ブルース、労働哀歌。喜劇、をかしみ。“喜”と“哀”が皮膜なブルースであった。...
山、畑初め。キウイ棚の剪定。熊も人も冬眠あけ。
寒間、冬日和。 気温十四度、風なく野良仕事に格好の天気。それでも山間の畑に着けば、霜で大地が盛り上がり、日陰に雪が残る。 昨年の暮れ、剪定できなかったキウイの樹木。柵を越え、下の段の畑にしなだれかかり、際の山茶花の枝に蔓が巻き付いている。脚立でキウイ棚にあがる。下の畑も今日...
高3クラスTシャツ
母親が着て、父親が着て、私に戻る。 カッコよく見え、返してもらう。 家族が使い続けて生き長らえる部活Tシャツ、学校ジャージ。これは庶民の家庭内で連面と続く民俗学的に肯定されるべき継承と言ってよい。昭和の新民俗学。仮説として源流はもんぺにあるだろう。...
疾走のファンファーレ、奔流のフィナーレ。俊英にして牧歌。チャイコフスキー交響曲第四番“第四楽章”〈ロイヤル・リヴァプール・フィル、指揮ヴァシリー・ペトレンコ〉ライブ中継.2018.2.4.
2月4日深夜2時、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート中継を鑑賞した。本拠地リヴァプールのフィルハーモニーホールでの演奏会。 ウィリアム・ウォルトン、管弦楽のためのパルティ―タ(英1958年) グリーグ、ピアノ協奏曲(ソリスト・辻井伸行)...
敗戦のリングで感じた山中慎介の自制心
山中慎介選手を撮影。帝拳ジムにて。 練習前にキメカット。そして、ロープスキッピング、ダンベルシャドー、サンドバックのさわりを撮影。 うちの会長と山中選手は10年前、A級トーナメント決勝に出た。ライト級とバンタム級、気鋭の強者。...
抜き差しならぬ紙入れー長襦袢に雛人形みずほ寄席.古今亭菊乃丞独演会.2018.2.10
西多摩、瑞穂町の郷土資料館。 みずほ寄席。 今回は特別番組。実家の隣町、席亭さんに案内の電話を頂き、父母を連れて足を運ぶ。 樹齢三百年、けやきの大木の下に建つ。かつて日本狼がこの地にいたという。遠吠えの銅像が大木を守る。通称「けやき館」。地名は駒形富士山。狭山丘陵の西端に位...
マイペースの結晶。好楽師匠が開いた「池之端しのぶ亭」
三遊亭好楽師匠、撮影致しました。 「ピンクの小粒好楽(コーラック)」。 笑点大喜利、三遊亭小遊三師匠と兄弟子・林家木久扇師匠に挟まれた安定の二枠。素の脇侍。「好楽さんに座布団あげて」。ややはすに、膝頭にたてた扇子に両手を重ね、肩をさげてやや斜にしなに座し、お茶の間をまっつぐ...